薬剤師の面接で使える逆質問|採用担当者が解説する好印象を与えるポイントも紹介!

竹中  孝行

薬剤師/執筆者

竹中 孝行

2024/12/12 公開

薬剤師の面接では、逆質問が重要な役割を果たします。逆質問は、応募者が企業や職場環境についての理解を深めるだけでなく、自分の興味や意欲をアピールするチャンスでもあります。ここでは、薬剤師としての面接で効果的な逆質問と、その意図について解説します。

逆質問の重要性

逆質問は、面接の最後に設けられることが一般的ですが、この時間を活用することで、応募者自身の姿勢や意欲を示すことができます。逆質問を通じて、企業の文化や職場環境に対する理解を深めることができ、双方にとって有意義なコミュニケーションを図ることができます。

また、逆質問をすることで、企業側が応募者に対してどのような期待を抱いているのかを把握することも可能です。これにより、自分がその企業で働く場合にどのように貢献できるかを考える材料にもなります。さらに、逆質問は自分自身がその職場で本当に働きたいのかを判断する助けにもなるため、非常に価値ある機会と言えます。

具体的な逆質問例

以下に、薬剤師の面接で効果的な逆質問の具体例をいくつか紹介します。

職場環境に関する質問

  • この職場での一日の流れについて教えてください

この質問は、実際の業務内容や職場の雰囲気を理解するために役立ちます。具体的な業務の流れや、日々の業務に関わる人々の役割を知ることで、自分がその職場にどのようにフィットするかを考える材料になります。また、面接官からの回答を通じて、企業のオープンさや透明性も確認できます。

キャリアパスに関する質問

  • 御社での薬剤師のキャリアパスについてのサポートはありますか?

自分の成長やキャリア形成に対する企業の支援を理解するための質問です。この質問に対する答えは、企業がどのような成長の機会を提供しているかを示す指標となります。将来的な成長に対する意欲を示すことができ、自分がその企業でどのようにキャリアを築いていけるのかを具体的にイメージしやすくなります。

チーム文化に関する質問

  • チーム内でのコミュニケーションや協力の仕方について教えてください

チーム文化や職場の人間関係について知ることができ、入社後の自分の働き方をイメージしやすくなります。良好なチームワークがある職場では、業務の効率も上がり、社員のモチベーションも高まります。この質問を通じて、面接官の反応を観察することで、企業の本当の文化を垣間見ることができます。

研修・教育制度に関する質問

  • 御社ではどのような研修や教育制度がありますか?

企業が提供するスキルアップの機会や、業務に対するサポートを知ることで、自分の成長に対する期待感を高められます。特に薬剤師としての専門知識や技術を向上させるための教育プログラムがあるかどうかは、今後のキャリアに大きく影響します。この質問を通じて、企業の成長への投資姿勢を知ることができます。

逆質問を通じて得られる情報

逆質問を通じて、応募者は以下のような情報を得ることができます。

  • 職場環境やチームの雰囲気
  • キャリア形成の機会やサポート内容
  • 企業文化や価値観の理解
  • 業務の進め方や期待される役割

これらの情報は、入社後の働き方や職場に対する適応力を考える上で非常に重要です。また、逆質問を通じて自分の興味や関心を示すことで、面接官に良い印象を与えることができ、他の応募者との差別化にもつながります。

【採用担当者の視点】薬剤師の面接で好印象を受ける逆質問

採用担当者の視点で好印象を与える逆質問についてご紹介します。

企業のことを調べていることが伝わるような逆質問

しっかりと企業のことを調べていることが伝わるような逆質問をおすすめします。的確な質問ができると好印象となります。また、ご自身が懸念していることは控えずにしっかりと聞くようにしましょう。

例えば以下のような一歩踏み込んだ逆質問となります。

  • ○○の研修制度についてHPをみたのですが、こちらはどのように運営されているのですか?
  • 企業理念が○○ですが、どのような想いをもってこちらを目指されているのですか?

経営者や事業方針のことを質問

事前に企業の経営者のインタビュー記事やSNSなどをしっかりチェックしておきます。その上で、起業の経緯や、その方の日頃の活動などに焦点をあてて質問をすると好印象でしょう。最終面接など、面接者が経営者自身であれば、よりおすすめします。
また、ご自身の価値観と会社の事業に対する方針が違ってしまうと、入社後の不満につながっていきます。しっかりと入社前に事業方針を確認しておくことは、ご自身においても大切なことです。

企業文化や価値観について確認する

どのような企業文化があり、どのような価値観を持たれているのかを聞くことは、興味関心の強さを感じ好印象です。行動指針など事前に確認しておいた上で、具体的に深掘りすると良いでしょう。また、その回答をふまえた上で、自身の強みが生かせそうなポイントを伝えられるとより良いでしょう。また、どういった成果がより良い評価につながるなども確認しておきましょう。どこに注力すべきかが分かり、入社後の仕事との向き合い方につながってきます。

質問を成功させるためのポイント

逆質問を成功させるためには、以下のポイントに注意しましょう。

事前準備を怠らない
面接前に企業について調査し、興味を持った点や疑問点を逆質問として用意しておくことが重要です。企業の理念や最近の取り組みなどを理解しておくことで、より具体的な質問ができるようになります。
具体的な質問を心がける
抽象的な質問ではなく、具体的な内容に基づいた質問をすることで、面接官に自分の真剣さを伝えることができます。
柔軟性を持つ
面接中の会話の流れに応じて質問を調整する柔軟さも大切です。面接官の話をよく聞き、そこから気になる点をピックアップして質問すると、より自然なコミュニケーションになります。

『薬剤師』『面接』『逆質問』に関するよくある質問Q&A

続いて、薬剤師の面接時における逆質問についてよくある質問に回答します。

面接時に逆質問をするタイミングはいつですか?

竹中  孝行

薬剤師

竹中 孝行

ひととおりの企業側からの説明を終えた、最後に逆質問をするのが良いでしょう。最後に質問がないか確認をとるのが面接では一般的ですので、そのタイミングで質問するようにしましょう。事前に用意していた質問を投げることも良いですが、最初の質問に関しては、説明のなかで気になった点を率直に確認すると良いでしょう。もちろん、会話の途中で気になる点があれば、積極的に質問をすることも興味関心の強さが伝わるので良いでしょう。

逆質問はどのくらいの数が理想ですか?

竹中  孝行

薬剤師

竹中 孝行

最低でも2-3個は質問することをおすすめします。また、ひとつひとつの質問が大きく的をはずれていたり、あまりに質問が多いことも印象を悪くする可能性があるため、多くても、10個以内にはおさえておくことをおすすめします。もちろん、確認したい内容や気になる点が多い場合には、入社後のミスマッチにつながるため、質問を制限する必要はありません。懸念点が残らないよう、しっかりとご自身が納得できるまで質問すると良いでしょう。

逆質問をする際に避けるべき質問はありますか?

竹中  孝行

薬剤師

竹中 孝行

まずは、その会社のことを事前に調べておけば、すぐに分かるような質問は控えましょう。面接前に全く調べていないことが伝わると、興味関心が低いと捉えられてしまい、悪い印象につながる可能性があります。また、社会人として節度ある質問を心がけましょう。親近感があるからといって面接官のプライベートを掘り下げるような質問や、全く採用と関係ないような質問をすることは悪い印象を与えてしまう可能性があります。
質問にもマナーがありますので注意しましょう。

まとめ

薬剤師の面接での逆質問は、応募者自身の興味や意欲を示す重要な要素です。効果的な逆質問を用意し、面接官とのコミュニケーションを深めることで、より良い印象を与えることができます。逆質問を通じて、企業の文化や職場環境を理解し、自分がその職場でどのように貢献できるかを考えることで、面接を成功に導くことができるでしょう。これらのポイントを踏まえて、充実した面接を実現しましょう。

竹中  孝行

執筆者竹中 孝行

薬剤師

薬剤師。外資系製薬会社に勤務後、保険薬局勤務を経て、2012年株式会社バンブーを設立。薬局、介護、美容事業を運営。 一般の方に薬局・薬剤師のことをより知ってもらうことを目的に、2016年一般社団法人薬局支援協会を設立。

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